2012年5月18日金曜日

81歳スリ師「平場の重さん」御用!

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ANNニュース
「平場の重さん」逮捕 10代からスリで生計(12/05/17)





日刊スポーツ  [2012年5月18日9時12分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20120518-952839.html

81歳スリ師「平場の重さん」御用!

 81歳の熟練スリ師が逮捕された。警視庁捜査3課は17日までに、女性のバッグから財布を盗もうとしたとして、窃盗未遂の疑いで、住所不定、無職柴垣重和容疑者(81)を逮捕した。
 JR東京駅の通路で、買い物をしていた山口県下関市の女性(83)のバッグから財布を盗もうとした疑い。
 捜査員の間で、乗り物以外の場所を指す「平場(ひらば)」でスリを繰り返していたことから、「平場の重さん」と呼ばれていた。

 スリ歴64年の大ベテランは、80歳の傘寿を過ぎても現役だった。
 柴垣容疑者は13日午後4時半ごろ、東京駅構内の1階通路で、買い物中の女性の手提げかばんに左手を差し入れた直後、パトロール中の警察官に取り押さえられた。

 17歳ごろから縁日や露店でのスリを繰り返し、窃盗容疑での逮捕は20回以上。
 計約46年間を刑務所で過ごしているという。
 警視庁捜査3課の調べに対し、
 「捕まると、もうしないと心に誓うのだが、金が欲しくなるとやってしまう」
と供述。
 容疑を認めている。

 電車内のスリは多いが、柴垣容疑者は公園や繁華街でスリを繰り返すことから、捜査員の間では「平場の重さん」と呼ばれていた。
 2月に出所した後、体調を崩していたが、回復。身を寄せていた福岡県の知人宅から上京していた。犯行は日曜日の夕方で、人通りの多い時間帯を狙ったところは、長年の“嗅覚”が反応したのだろうか。
 81歳という高齢だが、トレーナー姿で警察署から連行される際、足取りはしっかりしていた。
 両手で顔を覆うしぐさを見せたが、動揺している様子はなかった。

 今回の逮捕時には、現金15万~16万円を所持。
 当座の生活には支障はないはずだが、60年以上続けるスリの悪癖が顔を出し、自然に手が動いたのかもしれない。
 犯罪心理学の研究で知られる新潟青陵大学大学院の碓井真史教授は
 「福岡県の受け入れ先でも、居づらい部分があったのでは。
 家族とのつながりが強ければ、スリを繰り返すことはないはずですが、孤独の寂しさから、『刑務所にいた方がいい』と考えたのかもしれません」
と分析。
 高齢者の出所後の対応について、司法と福祉施設が連携する必要性を指摘した。

 高齢化社会に伴ってスリ師の年齢も高くなる傾向があり、04年9月に都内の洋服店で逮捕された
 91歳女性が、最高齢の現役常習スリ
とみられている。




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