2012年5月5日土曜日

5月5日:日本、きょうから原発ゼロ、まずはここから

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朝鮮日報 記事入力 : 2012/05/05 09:31
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/05/05/2012050500363.html

日本、きょうから原発ゼロ
唯一稼働中だった泊原発3号機、点検のため停止

 日本にある54基の原子力発電所のうち、唯一稼働中だった北海道電力泊原子力発電所3号機が、5日午後11時、定期点検のため、電力生産を停止する。
 これにより日本は、1970年以降42年ぶりに、全ての原発の稼働が停止する「原発ゼロ」状態となる。
 福島第1原発の事故以来、定期点検のために稼働を停止した原発を再稼働するかどうかは、住民たちの反発があるため不透明な状態だ。
 このため電力需要が急増する夏期を「原発ゼロ」の状態で迎える可能性も高まっている。

 産業界は4日
 「大規模停電という事態につながる可能性がある」
 「生産に支障をきたすことは避けられない」
として、政府に早期再稼働を要求した。
 しかし、原発反対派の市民団体などは
 「節電を通じて原発のない世の中を作ることができる」
という立場を取っている。

 福島第1原発の事故以前、日本の原発依存度は30%だった。
 しかし日本政府の調査結果によると、夏の電力使用のピーク時に予想される電力不足分は全国平均で0.4%程度。
 これは、原発稼働停止により生じる不足分を、節電運動や自家発電機の稼働、火力発電所の完全稼働で補うことを前提に、シュミレーションしたものだ。

 特に首都圏に電力を供給する東京電力の場合、昨年始まった節電運動が定着したため、むしろ4.5%の余剰電力の確保も可能となる見込みだ。
 一方、大阪などに電気を供給している関西電力は15%程度不足する見込みで、九州電力と北海道電力はそれぞれ3.7%、3.1%不足すると予想されている。




朝鮮日報 記事入力 : 2012/05/05 09:32
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/05/05/2012050500365.html

【萬物相】全ての原発が停止した日本

 日本の原子力発電所54基のうち、唯一稼働中だった北海道泊原発3号機が5日、点検のため電力生産を停止する。
 46年間にわたる日本の原発の歴史で、一時的な稼働停止を除き、初めて経験する「原発ゼロ」状態だ。
 昨年3月の福島第1原発の事故後、点検に入った原発のうち、大飯原発が今年3月に初めて「安全判定」を受けたが、地域社会の反対で稼働を再開できずにいる。

 大地震と福島第1原発の事故は、日本経済を転落させた。
 4日午後の日経平均株価は9380円だった。
 大地震が起きた昨年3月11日の終値1万254円から8.5%も下落した。
 昨年の国内総生産(GDP)はマイナス成長で、貿易指数は31年ぶりに赤字となった。
 原発54基全てが火力発電所に代替された場合、家庭の電気料金が1カ月平均5763円から6812円へと18.2%上昇するという予測も出ている。
 福島原発周辺の放射能汚染地域の除染費用を50兆円と見積もる専門家もいる。

 火力発電所が故障した場合、技術者たちはどの部分がどのように破損したのかを直接目で見て調査し、修理すればよい。
 しかし原発は、放射線が出ているため、現場に近づくこともできないというのが恐ろしい。
 現在、福島第1原発では3000人の作業員が働いている。
 それでも核燃料貯蔵プールに保管中の使用済み核燃料は、来年にならないと回収できないといわれている。
 原子炉内の核燃料を取り出す作業が終わるのは2021年、全施設の解体が完了するのは40年以降のことだという。

 昨年9月19日、東京で2万7000人が反原発の集会とパレードに参加した。
 もともと体制に順応する傾向がある日本人が、このように自ら声を上げたということ自体が非常に異例のことだった。
 日本政府はもともと30年までに原発14基を新たに建設し、電力生産全体のうち原発の占める割合を30%から50%にまで引き上げる計画だった。
 しかし今、近い将来、日本で新たな原発建設が可能だと考える人は皆無に等しい。

 原発の立地を決定し、建設するまでには10年以上の年月がかかる。
 最近建設する原発の寿命は40年というのが主流だ。
 しかも寿命が終わっても再び20年程度寿命を延長するのが普通だ。
 世界的に最新の原子炉は「寿命60年+20年の延長」を目標に建設されるという。
 さらに、原発を解体するのにも10年は見なければならない。
 そのため原発建設から廃炉までは「100年プロジェクト」となる。
 原発の建設費用は年々高くなる一方、太陽光や風力の発電単価は年々安くなっている。
 原発の新規建設は100年を視野に入れて慎重に決定しなければならない問題だということを、日本の「原発ゼロ」が改めて語ってくれている。



 まずは、一度すべての原発をとめる。
 そこから、次のステップへ入っていく。
 ただ、やみくもに再稼働すればいいというものではない。


JNNニュース







日経新聞 2012/5/5 23:22
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819694E2E7E2E2E18DE2E7E2E7E0E2E3E09797EAE2E2E2;at=ALL

原発相、原発停止「安全性を最優先」

 【広州=桑原健】細野豪志原発事故担当相は5日夜、国内のすべての原発が停止状態となることについて
 「電力は厳しい状況になるが、安全性を犠牲にすることはできない」
と述べ、原子力行政で安全性を最優先とする考えを強調した。訪問先の中国広東省広州市で記者団に語った。

 原発事故相は同日、広東省深セン市の原発を視察し、中国の原子力関係者と意見交換した。
 中国側が大飯原発の再稼働など日本の動向に強い関心を示したことに対し、同相は
 「新しい規制機関をできるだけ早く発足させ、日本の規制が厳しくなったことを世界に示す必要がある」
と述べた。


 もっともオースドックスな発言、というところだろう。
 原発事故が起こってから3年くらいは、耐えねばなるまい。
 その間に、どうしたらいいのか、未来の日本をどうすべきかを決めていくことだ。
 「努力と忍耐」
というのは東京タワーのおみやげではない。
 日本民族を啓発する言葉だ。
 大人が「努力と忍耐」と子どもに言うなら、大人は身をもって「努力と忍耐」に答えねばならない。
 それが今回の原発問題だろう。
 ただ値上げがどうのとか、産業が海外に流れていくとか、そういう末梢的な部分で将来の日本を考えるべきではないだろう。
 


サーチナニュース 2012/05/06(日) 09:53
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0506&f=national_0506_033.shtml

泊原発停止で、原子力発電を全て「失った」日本=中国報道

  北海道電力の泊原子力発電所3号機が5日夜、定期検査のために発電を停止し、日本国内全ての原発が停止状態となった。
 中国メディア・中国国際放送局は6日、日本の原子力発電が「欠失」したと形容したうえで、日本国内の反応や今後の状況について伝えた。

  記事はまず、日本の電力供給の26.4%を占める50基の原発全てが停止したことにより、日本の電力供給に大きな不足が生じるが予想されながらも、日本政府は「安全第一」の姿勢を守り続けようとしていることを紹介。
 運転停止状態は長期化が見込まれ、今年の夏はより一層の節電が求められるものの、原発への信頼感をなくした一般市民は環境保護や安全に対する考えから節電対策を比較的受け入られるだろうとした。

  一方で
 「日本の産業界が直面するのはもっと実際的な問題だ」
として、電力不足によって日本経済が再び衰退期に入るのではないかとの見方が日本メディアや経済関係者から出ていることを伝えた。
 そして、原発が1年間全面停止すれば石油や液化天然ガスの燃料費が3兆1000万円かかり、企業に加えて一般家庭の電気料金も引き上げが検討されていることを紹介した。

  また、電力不足を緩和するために野田佳彦首相や枝野幸男経産相が原発所在県を頻繁に訪れ、ストレステストをパスした原発の再開に向けた説得工作を行っていること、枝野経産相が先日、原発への依存度が高かった関西電力管内では、福井県の大飯発電所が再稼動できなければ夏の計画停電を検討しなければならないと語ったことを合わせて伝えた。





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